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レギュラー放送は完全にスルーしていましたが、再放送で集中放送していたので、流し見程度に視聴しました。
何と云うか、映画と同時に作っただけあって金がかかってる、ような気がします。 修学旅行の長崎ロケを一つとっても、名所だけチョイスして撮ったという感じはしませんし、連ドラの画としてはクオリティが高いと思います。 原作は読んでいませんが、おそらく連ドラにするほどのボリュームはケータイ小説にはないはずで、そこは時系列などを工夫してあったり、一つ一つのエピソードを丹念に描くことでカバーしているように見受けられます。キャストの演技も平均以上だと思います(ただ、第四話ラストの、主人公の驚き方は微妙でした)。 しかし… なぜ中学生の設定で作ろうとしたのでしょうか。このキャストなら高校生にしたほうが、素直に見られます。閏年の設定を気にしてのことかも知れませんが、たかだか四年周期なんですから、ずらしてもいいでしょうに。主人公って1992年生まれでしたっけ?もしかして、これは高校時代までエピソードがあって、それを考慮して…。正直、原作知らんので分かりませんね。 まあ、それはさておき、ストーリーに関してはあまり良くはない、というかサービス精神旺盛なベタドラマという感じですよね、これは。とりあえず細部を考えだすと納得できないところが多くあるというか。これについては、いちいち挙げつらうのも面倒ですので、特に気になる部分を書きますが…。 まず、なんと云っても、今のところ最大の山場、第四話ラストの自殺です。 これは感情的に納得がいかないという問題ではなく、死を選ぶという衝撃的な行動を起こすには、いくらなんでもフリが弱すぎるという点。 ゴスロリというマイノリティを貫いていて、あれだけしぶとく生きてた子が、あれはないでしょう。初めてのトモダチである主人公に裏切られたという感情を推しても、まだ弱いと思います。 それに、主人公との信頼関係を強化するエピソードとして、不良グループから逃げてトイレに閉じこもっていたゴスロリの子に、主人公が声をかけるシーンがありますが、あの行動も納得できません。 トイレの出来事は、幼なじみである先輩と姉との三角関係のエピソード中に挿入されていて、この頃の主人公はまだ自分の運命を信じ切れない保守的な人間のはずです。店で金髪の子に文句を云う前ですよね。 時系列を入れ替えて見せることでキレイに繋がってるように見えていますが、考えてみると、不自然です。主人公があれだけの行動を起こせる人間になるのは、せめてアツシの好意に気付き、運命を意識しはじめた後じゃないと説得力がない。ポジティブな人間でも、あれには、そうそう関われないですよ。気を使う連れもいますしね。 あと、主人公の誕生日に関する運命なんですが、あれは巧く出来てる部分とそうでない部分があると思います。 閏日が誕生日の人は確かに少ない(四年に一度なので、四分の一)のですが、閏年生まれの人間が集まるという条件下(同い年ですしね、みんな)なら、普通に同じ誕生日の人を探すのと変わりません。通常、40人学級なら、確率的にクラスに一組は同じ誕生日の人がいますから、大した確率ではないのです。 で、巧くできてる部分というのは、この大したことない偶然を、イギリスの風習や赤い糸の由来になってる中国の故事などを使って強化して、運命らしく演出してる点です。子供の頃に実は…ってのは、運命としてはド定番すぎて、いまさら感動も何もありませんけど、中国の故事と重なることで随分と運命としての箔がつき、説得力が増します。それに、あからさまですが、親同士も実は…的な強化も匂わせてありますし、こういった所がベタドラマとしては抜け目なく出来ていて、感心します。 …と、なんだかんだで結構長々書きましたが。 映画は知りませんが、ドラマは問題なく見られるレベルです。若者のセリフ回しが自然なのはいいですし、変に時系列などを考えなければ、ベタドラマとして楽しめるはずです。オススメはしませんけど、悪くはないです。
by yamamusid
| 2009-01-16 06:41
| テレビ・ドラマ:good!
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